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11/09 2024
《連載》絵本への道。『とめられない下水道!!(仮)』 首都圏外郭放水路見学会に行ってきました。
首都圏外郭放水路は、地底50Mを流れる世界最大級の地下放水路。埼玉県春日部の江戸川沿いにあります。
この放水路は、荒川に流れている大落古利根川、倉松川、中川などの水を、台風などの大雨時に地下の立坑に水を溜め、川幅の大きな江戸川へ放水する施設です。
1993年から工事が開始し、2006年に完成。これによって荒川区やなどの浸水被害が大幅に軽減されたとのこと。すばらしい!
ネットで予約すれば、だれでも見学可能です。
見学に行く前に、2階の資料室で色々と仕組みの説明を聞きます。模型などもありとてもわかりやすく勉強になります。
そして、資料室からはコントロールセンターが見えます。閑散としていて大丈夫かなと心配になりますが、雨が降っていない時は一人で作業しているそうです。雨の日はたくさんの人がモニターを眺めながら忙しくしているそうなので、いつか雨の日に来てみたいものです。
江戸川への排水には飛行機のジェットエンジンを使ってタービンを回し、江戸川のながれに負けないように勢いをつけて排水しているそうです。このタービンを見学できる日もあるそうですよ。
建物の裏には大きなサッカーグラウンド。この下に地下神殿と呼ばれている調圧水槽があります。大きさ的にサンシャイン60くらいですと説明されていましたが全くイメージが湧きませんでした。例えってむずかしい…
ここが入り口。100段の階段を降りるとそこに…
柱はしらハシラ!!!丸いかと思ってたら楕円形の巨大な柱!!
圧巻です。この空間が水で満たされることが年に数回あるというのもすごい。今年は5回あったそうですよ。
この空間の上はサッカー場なのになぜこんなに柱があるんだろうと疑問に思っていたら、屋根を支えている柱ではなく、下からくる浮力の力を押さえている柱なんだそうです。上から下に押し込んでいるってことですね。おもしろい!!
溜まった土砂は年に一回、雨の少ない冬の時期に掃除するそうです。今年は来月するそうですよ。
振り返ると第一立坑が。雨が降るとこの穴からドワ〜と水が流れ込んでくるということなのか。想像すると結構怖い…
第一立坑を上からみたもの。立坑は上が開いています。そのため。光が差すので光合成ができる苔がついてしまうそうです。さっきまでいた調圧水槽には窓がないので泥は残りますが苔が生えることはないそうです。個人的になかなかのおもしろポイントでした。
この立坑にはスペースシャトルがちょうど入る大きさです。とガイドさんが例えられていましたが、第一立坑の圧倒的な大きさと心臓がキュッとなるほどの高さを目の前にして言われると、スペースシャトルってそんなに大きいんだ!!とそっちの方に驚きが。例えって難しい。写真撮り放題ですが、時々携帯を落とし人がいるようで、注意してくださいとのこと。手から滑り落ちるツルッとした感触を想像するだけでゾワっとしました。
取材を続けていくうちに下水道は止めることができないというのが面白く、止めることができないから守らないといけないということがわかってきました。このポイントをわかりやす、楽しく、ワクワクしながら読んでもらえる絵本にどうやってしていくのかをこれから突き詰めていこうと思います。
ということでしれっと絵本の題名を変えました。でもまだ(仮)。